2016年2月21日 日曜日 いちごについて, お知らせ, 化学に関連する話

イチゴに病害虫が付いて困る? むしろ、病害虫すら寄り付かないイチゴのがどうかと思うやね、アタシは

さぁて、イカレた題名で始めていきますヨ

アタシの理念については下の方で語るとして…

 

まずは簡単なテストから…

 

Q.1イチゴ屋にとって怖いものは何でしょーか?

 

 

A.炭そ病、イオウ病、疫病、重油代、台風、大雪…etc

 

Q.2イチゴ屋にとって迷惑なのは何でしょーか?

 

 

A.うどん粉病、灰カビ病、蛇の目病、輪紋病、ハダニ、アブラムシ、アザミウマ、ヨトウ類…etc

 

ご覧の通り…ほぼ病害虫デス

怖いモノに分類した病気は、出たら近辺の株も含めてデリートしないといけない病気ですネ

ま、アタシのトコは、去年も今年もこれらを出さずに済んだので良かったですが^^;

んー…炭そ病は対処が簡単な部類の病気だと思うんスけど、毎年被害が出てるのが不思議ですネ

そも、炭疽病菌が発生しやすい条件ってーのわ、高温+高湿度+過剰な窒素分ですヨ

そこに雨なんかで土が跳ね返ってしまうと、感染するワケですネ(土壌感染)

まー、潜在的にはどこの土壌にもいるんじゃないかと思うんスけど^^;

 

ならば、苗の頃から徹底管理ダヨ!

こまめに古葉を除去し、ランナー(蔓)を解いて風通しを良くする!

苗場は雨が当たらない様にして、水やりもなるべく跳弾(土)が発生しない様に気を付ける!

更に、コイツが雨後に発生しやすいのは統計的に判ってる…

雨の後にはきっちり薬剤散布じゃあー!!

あ、使うのは基本的に銅剤{キノン銅ーとか出(光)クリーンとかの銅を含んだ薬剤}やら、カーバメート系、マンゼブ剤なんかですネ

こうして苗を上手く管理出来てれば、本圃に植え付けてからは出ないハズなんスけど;

 

あ、銅剤は効果が高いし、耐性菌の発生もまあ起きないハズ…ってのが長所ですヨ

古くはフランスのブドウ農家が銅を撒いたのが始まりカナ?(後のボルドー剤)

正に、抗菌に関しては原初にして最強!(殺菌では無いのがポイント^^;)

 

まあ、当然のことながら、短所もありますネ

1つ、バカな使い方すると薬害が出やすい^^;

銅は人体に必須の元素だし、殺菌・抗菌効果は確かに高い…生活用品にも含まれてる事が多々あるしネ

しかし、銅剤となると話は別…一カ所に溜まって高濃度になったり、植物体に浸透しすぎると、葉焼けを引き起こす危険性もあるんですヨ

まあ、そもそもが銅剤ってのはコーティング剤の様なモノなんで^^;

植物体表面を銅でコーティングして、病原菌が繁殖できない様にするって考えてもいいネ

つまり、植物体に満遍なく広げるのが重要で、浸透移行性は不要…っーか逆効果;

なんで、銅剤の散布には浸透移行性の無い展着剤(まくヒ。カとか)を加用するのがベスト!

浸透移行性のあるアフ。ローチとか、ミックスハ。ワー、液体肥料でも浸透性のあるファイトCaなんかは当然使わない方がいいんダヨ

あと、出光の出してるクリーンな薬は有効成分の1つが塩化銅(CuCl)なんで、水に対してすんごい難溶性ですネ(酸化してるからか青緑ですし、気になる^^;)

ただ、硫黄剤も混ざってるんで、うどん粉予防にも使えて便利ですケドね(回数制限も無い)

まあ、上にも書きましたケド、銅剤に殺菌効果は有りませんので、出さない様に心がけるのが重要ダネ

 

そだ…銅の元素記号はCuですケド、語源はラテン語のCuprum…銅を採掘していたキプロス島に由来してるそうっスね

因みに、英語だとCopperですが…銅メダルはBronze medal?

そう、ゲーム頻出!ブロンズソードのBronzeは青銅の意ですよネ

銅メダルって言ってるんスけど、アレ…青銅メダルなんスよね^^;

って、他のメダルも純粋な金・銀では無いですケド(笑)

 

ん…病気の話が途中だったネ

他の危険な病気だと、イオウ病とイチゴ疫病か…

土壌感染で広がる上に、罹病株はほぼ100%枯死…しかも、予防薬・治療薬がごく僅かってのが厄介ですネ(てか、治療はほぼ不可能)

古い土で起こりやすいって話は聞きますケド…詳しい情報が少ないんスよね;;

本圃に植え付けてからも発生するんで、高温多湿だけが原因では無いでしょうし…

んー、正直なトコロ、一生見たくない病気ですネ^^;

 

さて、迷惑って程度に分類した方ですと…

うどん粉病は有名ですよね…白い粉状の菌が葉っぱから実生、茎にまで発生する病ダネ

以前のブログでも少し書いたと思うんスけど、キュウリ等の蔬菜とかその辺の雑草(ホトケノザやスズナとか)に発生するモノと違って、イチゴに対する絶対寄生菌ですヨ

罹病株から栄養を吸収するんで、味は落ちますし、市場にも出せなくなりますネ;;

高温多湿でも生育旺盛になるのデスが…ウザい事に、低温下でも激発します…

予防・治療薬は多いのですが、同一系統の薬剤や似たような作用も多いので…

何も考えずに使用すると、いとも簡単に薬剤耐性菌の発生を助長していまいますネ

ま、物理防除剤と化学農薬を上手いコト併用するのが重要でしょーね

環境改善って手は、無駄無駄無駄!!!ダネ

うどん粉病菌が生育出来ない、若しくは、成長し辛いって環境は…当然イチゴにも劣悪な環境だからねぇ

前にも書いたケド、生存に不利な環境になると、薬も効かない休眠状態に移行するしサ

いや、なんだかんだ言っても春先にはほぼ確実にお付き合いするハメになるんスけどネ

 

後は、灰カビ病ってなると発生条件が判りやすいですネ

死亡フラグ発生条件に例えるなら、「戦地で家族の話をする」位には判りやすいデス^^;

若しくは、「パニック映画で1人助かろうと勝手な行動する」とか…

その発生条件として挙げられるのは…多湿、この一点こそが最も重要ダネ

あー、高温下のが増殖し易いのは確かダヨ…

駄菓子菓子、気温10度前後の環境でも普通に激発するんスよ…

冬場の厳寒期に、ハウス内部に2重カーテンと呼ばれるビニルを張ってるトコロで多発するのがその証拠デスね

んで、コイツは、うどん粉みたく草勢に致命傷を与えずに栄養を吸収するタイプでは無く…

がっつり実生に感染して増殖、挙句に腐敗させるタイプの菌ダヨ

収量にモロにダイレクトアタック喰らうんで、ウザい事この上ないですネ

一応、シリカ(ケイ素)を使った葉面散布剤(肥料)で乾燥させるって手もありますケド…

確実なのは発生前の薬散による予防ですかねぇ

 

害虫だと、最も嫌われてるのがハダニですネ

雑草にも寄生出来るから年中いるし、油断すると外から入ってくる!

メス1匹いれば増殖するし(メスの単為生殖の場合はオスのみを産卵して、オスメス揃ってると両方を産卵するんだったか…)、成長速度も増殖速度も非常に早い!

数が多いのもあるケド、薬剤抵抗性が付きやすい!(1年に2回同じ薬を使うと、ほぼ耐性を持つほど)

そうなると、コイツらは生物防除(チリカブリダニとかミヤコカブリダニみたいな肉食性のダニ→正確に言うと体液を吸汁する)で押さえるか、気門封鎖型の薬剤(デンプンや食用油を農薬登録したモノ)で窒息させるのが有効カネ

まぁ、被害は出やすいんスけど…アザミウマみたいに果実から吸汁して変な色にしちゃうよりはマシかもネ^^;

 

さて、主要な病害虫はこんな所カナ

ちなみにですが、面白いことに、病気の出ているイチゴには…あんまり虫が付きません(- -;)b

そりゃあ、病原菌に栄養取られてる植物から栄養吸収するよりは、健全体の植物に寄生した方が効率的でしょうからネ

 

そこで、アタシのイカレた理念ですヨ

完全に病害虫も付かないような(=栄養の不十分な)イチゴが美味しいとは思えないネ!

ってな風に思うんスよねぇ

そりゃあ、出来れば病害虫が出ないのがいいんスけど、イチゴに影響の出ない程度に抑えて、上手いこと共生する、ってのがアタシの理想的な環境と言うワケですヨ

 

あー、なんか眠くなってきたんで…この辺で寝落ちしますね~ ( )ノシ

 

 

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