2015年12月5日 土曜日 お知らせ, ハウス外での仕事について, 化学に関連する話

研修に行ってきました~

イチゴの生産者でつくる部会が行っている研修会がありましたので、参加してきました~

今回は三河方面での研修でしたので、って言うか…蒲郡の近くなんで竹島の水族館で降ろして欲しかったワケですが^^;

えー、昼食に寄ったのは蒲郡のオレンジパークですネ♪

ロックウール 視察 2015 オレンジパーク1

 

 

 

 

 

 

 

周囲を山に囲まれたトコですが、みかんの木が斜面にあったり、ハウスの中にあったりですね~

ロックウール 視察 2015 オレンジパーク6ココは露地だけじゃなくて、ハウスみかんも有名なんですよね~♪

 

 

 

 

 

まあ、みかんは潮風が当たらないと良くないって話も聞きますし、ココも海からは近いんで、

ご飯は海産物が多かったですねぇ(写真撮り忘れ…ましたOTZ)

 

さて、今回の研修ですが…イチゴの仇敵

「ハダニ」の対策が内容となりますネ

病害虫に弱いイチゴですが、最も手を焼く部類に入るのがダニなのですヨ

まあ、薬剤抵抗性を持ちやすいとか、小さいくせに移動しまくるとか、細かい話は置いときまして…

コイツをCO2でコロコロしちゃいましょう~

って設備が導入されてきましたので、その見学ですネ

 単純に言えば、エアードームみたいなトコロにCO2を注入して高濃度にして、殺虫する…ってカンジですねぇ

ロックウール 視察 2015 圃場4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回、見学させて頂いた圃場なんかは、単管パイプの骨組みに気密性の高いシートを被せて、二酸化炭素を入れてるみたいですね~

てか、コレみどぼんのデカイやつじゃん… アクアリストとしては、スゴイ見慣れてるんですが…^^; (30K入りボンベですネ)

 

ん~、CO2による殺虫か…久方ぶりに化学的なオハナシでもしましょうかネ

その前に、この殺虫方法はダニを窒息死させるワケじゃないってトコが特殊なんですが…

コレはダニとかにCO2中毒を起こさせるワケなのですヨ!

あ、薬害とかの心配ですが…使用する液化炭酸ガスはCO2が液体になる温度=-56.6℃(更に、一定の圧力をかける)になっているので、直でイチゴにかかると薬害は出ますネ(枯れるほどじゃあナイですが)

そんで、二酸化炭素ってーと地球温暖化とかで有名ですが、大気中に含まれるのは僅かに0.03%なんスよね~

ま、地球上に偏在している気体ではあるんスけど、CO2の中毒事故なんかも起きているって知ってますか?

八甲田山だかで自衛隊員が中毒死した事故があったと思うんスけど、それの原因と思われるのがCO2ですネ

まあ、火山性ガスが発生してるトコロで窪地に入ったことが原因なんデスが…

CO2やH2Sみたいな危険な火山性ガスは窪地に溜まりやすいってーのは判ると思うんスけどねぇ

あ、理由ですか? 気体の1mol当たりの質量を考えて下さいヨ

大気の組成はN(窒素)が約78%、O(酸素)が約20%、CO2(二酸化炭素)が約0.03%、他イロイロ ですよネ

てことは、1mol当たりのおおよその質量は…

Nの原子量=14 分子量は14×2=28 コレが80%とする

Oの原子量=16 分子量は16×2=32 コレが20%として

28×0.8+32×0.2=28.8 となりますネ

さて、ではCO2は どうでしょうか?

C(炭素)の原子量=12 Oの分子量=32 合わせた質量は44になりますよネ

H2S(硫化水素)だと、H(水素)の分子量=2 S(硫黄)の原子量=32 なんで、34デスね

どっちも大気の質量よりも重いんで、下に移動する性質があるワケですよね~

つまるところ、温泉とかでイオウ臭いって言われるH2Sとかの腐卵臭(実際は硫黄は無色にして無臭ダヨ)がするトコロでは、低地で窪地なんかは危険だってコトですヨ!

 

ん~…では、二酸化炭素中毒についてなんですが…

ちょこちょこと論文を調べてみたんですが、ダニのCO2処理は情報が少ないですネ……^^;

但し、実験データを見てみると、ダニの呼吸量が多い方が死亡率が高くなる傾向にある(活動の鈍くなる蛹状態だと機器が悪いトカ)みたいですネ (*ギ酸エチルくん蒸によるトマトハモグリバエ、マメハモグリバエ、ナミハダニ赤色型及びカンザワハダニの殺虫試験 より)

つまり、CO2で窒息しているのではなく、CO2をたくさん取り込んだ事で死んでいるってコトが推測できるんスよね~

他の論文データの実験だと、温度と処理時間に密接な関係があるコトが言えるワケでして…

LD50(半数致死量)で言いますと、25℃とか低温では10.5時間かかり、30℃だと6.5時間、35℃なら4.9時間だったそうデス

上記のコトから、高温でダニが活発に動くとき(呼吸量が多い)ほど、CO2処理の時間が短くなるってコトが言えますネ

ちなみに、コッチの実験でも、24時間経過した卵(蛹)よりも、48~72時間経過した卵(蛹)の方が(より休眠状態にあるってコト)、致死率が低い+時間がかかると言うデータが出てますヨ!

(*高濃度二酸化炭素くん蒸処理のナミハダニTetranychus urticae Kochに対する防除効果とイチゴ苗に及ぼす影響 より)

てか、アタシが引用した論文書いた人の引用文献も少ないなあ… まだ新しい実験なんかな?

 

さて、二酸化炭素中毒による急性中毒症状ってーと………んー…

血液が酸性に偏った状態…アシドーシスなのカナ?

人間やらほ乳類の実験データからの引用ですが…

高濃度CO2が引き起こす症状は、%によって変わりますが、呼吸数増加や頭痛・めまい、血圧上昇や頻呼吸、嘔吐、肺うっ血、意識喪失、昏倒などですネ

酸素欠乏ではなく、CO2中毒ってのがあるという事を立証するデータですが、イヌを用いた実験で、80%二酸化炭素と20%酸素の混合ガスを吸入させたトコロ、1分で呼吸が停止し、10分で心停止したそうで…

つまり、酸素が大気と同じでも呼吸停止→心停止しているワケですヨ

だから、高濃度のCO2を吸入すると中毒症状が出るって言えるんスよね

コレがダニでも起きてるのかな?

まあ、研修で話を聞いたトコの人は、アルカリがどうとか研究者から聞いたって言ってたんで…?

アレ?逆かなあ?

てことは…CO2を高濃度にして、酸素濃度を減らしているワケだから…

血中の酸素濃度が減るコトで起きる…アルカローシス(血液がアルカリに偏る)なのカナ

ん~、アタシも勉強が足りないんで断定は出来ないんですが…ここら辺か、複合的なモノなのか…

もし、研究所の人と会う機会が有ったら、是非とも聞きたいですよね~

 

さてと、長々とどーでもイイ話でしたよネ^^;

そろそろ営業開始しますんで、よろしくですよ~♪

でわでわ~ノシ

 

 

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